糖尿病


当院は糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症の慢性期疾患の診察をする完全予約制の糖尿病専門クリニックです。風邪、発熱、咳、下痢、嘔吐やインフルエンザ、腹痛、胸痛、胃痛などの急性期疾患の診察は一番最後になります。

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最終更新2017.2.15

●糖尿病とは?    1987年8月1日

膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの分泌が低下したり、分泌されていても効かない状態をいいます。

●どんなときに糖尿病を疑うか       1987年8月1日

口渇。傷の治療遅延。易感染性。
トイレで排尿した時、尿があわ立つ時。
体重が急に増加した時、逆に体重が急に減少した時。
トイレが近い、全身倦怠感がある。など

●糖尿病は放置するとなぜこわい?     1987年8月1日

目には網膜症をおこし、失明することがある。腎障害も併発しひどくなると透析が必要になってきます。
足が痛い、下痢、便秘、起立性低血圧などの神経障害もおきてきます。
大きな血管が障害されると狭心症や心筋梗塞を併発したり脳卒中を併発したり、
下肢に閉塞性動脈硬化症と言って壊疽や潰瘍を併発して切断に至ったりします。

●日常の糖尿病予防「トマトに含まれるリコピン」     2014年10月1日

リコピンは血糖値を下げる作用がある。トマトにはリコピンが豊富に含まれる。トマトからリコピンをよく摂取する方法はトマトジュースにして飲むといい。ジューサーでトマトの細胞が壊されるとリコピンがよく出てくる。トマトの皮にリコピンが多く含まれる。市販のトマトジュースで飲んでも効果がある。オリーブオイルを加えて飲むとリコピンが油に溶けてよく吸収される。さらに、オリーブオイルを加えたトマトジュースをレンジで温めてホットで飲むとさらに効果が上がる。リコピンがよく吸収される時間帯があり、朝、食事の30分前に毎日、飲むと糖尿病の予防になる。
リコピンはインスリンを効きやすくする。つまり、インスリン抵抗性に効果がある。

●糖尿病性認知症     2013年4月5日

糖尿病患者は正常者に比べ、アルツハイマー認知症や血管性認知症になりやすいことは以前から知られています。アルツハイマー認知症の脳の特徴は、脳細胞のアミロイドβとリン酸化タウ蛋白の異常な蓄積であり、アルツハイマー認知症は長い時間をかけてアミロイド蓄積からリン酸化タウ蓄積、神経細胞障害に至る経過の長い慢性疾患です。脳は最も多くのブドウ糖を利用し、脳のインスリンは末梢から血液脳関門を通過して脳に伝達されます。インスリン受容体は中枢神経に豊富に存在しますが、最も多いのは海馬や扁桃体など記憶や学習に関する脳の部位で、インスリンは脳の糖代謝以外に神経細胞の伝達や記憶の促進効果も持っています。

●慢性の高インスリン血症は脳細胞内へのインスリンのシグナル伝導の進行を抑制し、脳細胞のインスリン作用を障害して、脳細胞の糖の利用を障害します。

●アミロイドβは神経細胞のインスリン受容体を細胞膜から細胞質の奥に移動させ、受容体の数を減少させて、インスリンの作用を減弱させます。

●脳のインスリンシグナルが低下すると、アミロイドβやタウ蛋白の代謝異常が進行し脳に蓄積します。

●脳で生産されたアミロイドβは体循環に流れインスリン分解酵素(IDE)によって消去されます。高インスリン血症があると、この酵素はインスリンとの親和性の方がより強いのでアミロイドβの代謝が遅れます。

●高インスリン血症は脳内でもストレスとして働き、炎症性サイトカインの増加を誘導し、神経障害を来します。

●脳内の高血糖の持続、高血糖に伴う代謝異常はAGE(糖化終末産物)を蓄積させ神経障害をきたします。

●糖尿病では脳梗塞がしばしば合併します。糖尿病は動脈硬化を来し特に、無症候性脳梗塞があると認知機能は低下します。

●糖尿病性認知症の予防      2013年5月1日

高血糖の管理:HbA1c7.5以上は認知症の頻度が高くなります。

★HbA1cが高いほど脳血管や虚血性心疾患は増加しますが、死亡率はHbA1c7.5%前後が最も低くなります。

低血糖の予防:認知症があると低血糖症状を訴えることができず、繰り返す低血糖は海馬の神経細胞死を増加させ認知機能を悪化させます。

血糖の変動を少なくする:血糖の変動は酸化ストレスとして脳血管に作用します。ゆえに、食後高血糖を是正することが大事です。

インスリン抵抗性の軽減:認知症発症のリスクとして遺伝は60~70%、残り30~40%は環境因子によると言われています。サルコペニック肥満やメタボリック症候群のような内蔵脂肪の蓄積はインスリン抵抗性の最大原因です。歩行や脂肪食の制限で内蔵脂肪を減らすことが大事です。

薬としては:GLP-1受容体作動薬の注射が糖尿病性認知症に最もすぐれた糖尿病薬とされています。

GLP-1は血液脳関門を通過し、脳に広く分布するGLP-1受容体に結合します。GLP-1は神経成長因子として働き、神経突起の成長を促して、グルタミン酸によるアポトーシスやアミロイドβなどの酸化ストレスによる神経障害を抑制します。GLP-1は神経修復、抗アポトーシス作用、記憶学習効果を高めます。

★高血圧、脂質異常症の治療は脳の動脈硬化を抑制し、チアゾリジン(アメリカで膀胱癌が発生し現在はあまり使われていません)、ビグアナイド薬はインスリン抵抗性改善薬で、α-GIは食後高血糖を抑えます。

★脳のアミロイド蓄積は認知症を発症する20年も前から始まっています。それゆえ、若い時からの社会交流、知的活動、及び運動習慣が大事です。認知症患者は自分が認知症であることを認めたくないため、プライドが高くなり、認知症といわれると怒りだす傾向にあります。この様なサインも見逃すことなく、認知障害、身体機能障害、記憶障害などがみられたら、早期に手を打つことが大事です。

●日本人の2型糖尿病      2013年1月1日

2型糖尿病は遺伝素因が濃厚な疾患で後天的な生活習慣と協調して発症に至る。欧米人の様な著名な肥満を伴うインスリン抵抗性とは異なり、日本人2型糖尿病はインスリン分泌不全という特徴がある。少なくとも

発症初期では、後天的な生活因子よりも遺伝素因の関与が優位である。インスリン分泌不全という遺伝的背景をもとに、インスリン抵抗性は発症のリスク因子となる。インスリン分泌不全の病態を解明するためには、その表現型に関与する遺伝因子の同定が欠かせない。多くの遺伝子が疾患の発症に関与する(polygenic)、しかも、遺伝様式や遺伝素因の浸透度は不明であるので、疾患感受性を規定する遺伝子の同定は極めて困難である。メンデル遺伝の疾患の原因同定は比較的容易であり、コード蛋白の機能異常を解明することは、2型糖尿病におけるインスリン分泌不全の病態解明にとって有用な情報提供する。

●治療法は?         1987年8月1日

食事療法と運動療法が基本です。
食事療法は、当クリニックで指導しています。
運動療法は、毎日続けて40分以上のWalkingやプール中を40分歩行します。

それでも、血糖コントロールがつかない場合は、薬やインスリン療法となります。
当クリニックでは至急で、その日の血糖の結果を出してその値によって、薬を調節します。

インスリン療法、GLP-1作動薬の注射療法の早期導入を!

食事・運動療法とある程度の血糖降下薬で血糖コントロールがつかない場合は、早期にインスリン療法、GLP-1作動薬の注射療法を開始した方が合併症を抑えられます。合併症がおきてからインスリン療法を開始すると必要な単位数が多くなります。

血糖降下内服薬でコントロールがつかなければ、インスリン療法、ビクトーザ療法、
リキスミア療法になります。 インスリン療法は、不足しているインスリンを外から注射で補います。
ビクトーザ、リキスミアは、膵臓のβ細胞を復活させ、インスリン分泌を促します。ビクトーザ、
リキスミアは血糖が低い時は働かず、血糖が高い時のみに作用を発揮するため、
低血糖をおこしにくくします。また、肝臓では血糖値を上げるブドウ糖の合成を抑えます。
消化器、脳に対しては食べた物の胃からの排出を遅らせます。食欲を抑えます。

ビクトーザ、リキスミアも1日1回の注射で済みます。
ビクトーザは膵臓からインスリン分泌させることにより血糖を下げます。特に空腹時血糖を下げます。
リキスミアは、それほどインスリン分泌を促進しませんが、胃内容物の排出抑制により、
特に食後の血糖を下げます。200分も胃からの排出を遅らせます。
ビクトーザは適応が拡大し、すべてのインスリンとすべての血糖降下薬との併用が可能となりました。リキスミアは持効型と中間型のインスリンとは併用が可能です。 速効型と超速効型のインスリンとは併用できません。リキスミアは食後血糖値のみを下げます。その理由は、リキスミアの半減期が2-3時間だからです。

ビクトーザは食前血糖値も食後血糖値も下げます。ただ、食後血糖値を下げる効果はビクトーザはリキスミアよりはmildです。その理由はビクトーザの半減期が13時間だからです。

GLP-1作動薬にはビクトーザ、リキスミア以外にバイエッタがあります。GLP-1作動薬はGLP-1受容体に結合して作動します。
GLP-1作動薬はインスリン分泌がなければ効きませんので、1型糖尿病には使えません。GLP-1作動薬はGLP-1受容体に結合するためβ細胞は刺激しませんのでβ細胞を休ませることができます。バイエッタは満腹感の亢進、食欲減退作用があり、胃内容物の排出を抑制します。
GLP-1作動薬はβ細胞を増殖させ、β細胞が死滅するアポトーシスを抑制します。
ただ、バイエッタは朝食前と夕食前と2回注射が必要ですし、朝5μgうつなら夕も5μg、朝10μgうつなら夕も10μgうたなければならず、SU剤と併用しなければならないので低血糖をおこしやすいです。又、バイエッタは悪心、嘔吐などの消化器症状が副作用としてあるので、使いにくいです。

他にGLP-1受動体作動薬としてビデュリオンペンがある。
これは週1回、1日1回注射する注射薬である。
ビデュリオンペンは、10週間にわたって持続的に血中濃度が維持されることが確認されており、ビデュリオンを注射してから下痢や嘔吐で食事がとれなかったり、ジュースも飲めない状態では低血糖を起こす危険がある。
また2mgを1回で注射しなければならないため針も太く痛みも強い。
ビデュリオンペンはSU剤、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジン系薬剤と併用しなければならず、単独注射は認められていない。このため、低血糖を起こすリスクが高まる。
また、1週間に1回の注射を7回繰り返さなければ定常状態にならず、効果が現れてこない。
実際に注射するには冷蔵保存なため、注射する15分前に冷蔵庫から出し15分以上室温に置かなければならず、打つ前にペンを80回以上、タップして混和しなければならず使い方が煩雑(はんざつ)である。

トルリシティアテオスという新しいGLP-1作動薬が出ました

トルリシティは免疫グロブリンIgGのFc領域にヒトGLP-1アナログ2分子を結合してあります。その結果、分子量を増加させることで腎糸球体から濾過されにくくなり腎クリアランスを低下し、血中濃度が持続します。そのため、週1回の投与が可能となりました。トルリシティはインスリン代替薬ではありません。インスリン依存状態の患者でインスリンからGLP-1作動薬に切り替え、急激な高血糖、糖尿病性ケトアシドーシスを発現した症例が報告されています。

トルリシティはすべてのインスリンと併用可能ですが、インスリンと併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあります。トルリシティはすべての血糖降下薬と併用可能です。ただし、2型糖尿病に限ります。トルリシティを使用する場合、何の血糖降下薬と一緒に処方しなければならないというしばりはありません。トルリシティは単剤投与が可能です。。投与方法は週1回、開始時から0.75mgを毎回同じ時刻に注射します。容量調節は必要ありません。トルリシティアテオスの名前の由来はTrue Simplicityから命名されトルリシティは製品名です。アテオスはデバイスの名前で「あてて、押す」というところに由来しています。

ビクトーザ、リキスミア、バイエッタ、ビデュリオンペンとの違い

※ビクトーザとの違い

ビクトーザはトルリシティに比べて空腹時血糖低下作用は弱い、容量調節が必要。HbA1c低下作用はトルリシティと比較して26週目(6ヶ月)では同等、52週(1年)ではトルリシティが有意差を持って低下させています。

※リキスミアとの違い

リキスミアは1日1回朝食前という縛りがあります。ベースでSU薬が処方されていないと処方できません。リキスミアは基礎インスリン+-SU薬との併用でHbA1cを0.7%低下させます。(トルリシティはSU薬またはビグアナイド系薬との併用で1.4%低下させます。)

※バイエッタとの違い

バイエッタは注射回数が1日2回(半減期が短い:1.27時間)トルリシティは半減期が108時間(4.5日)。バイエッタは食前に注射しなければなりません。トルリシティは朝昼夕、食前でも食後でも好きなタイミングで週1回皮下投与が可能です。バイエッタは単剤投与が不可能ですが、トルリシティは単剤投与が可能です。バイエッタは重度の腎障害の患者には禁忌です。トルリシティは透析患者にも投可能です。トルリシティは分子量が大きく、透析で除去されず、透析中の患者にも非透析患者と同じ容量で投与できます。ただし、血糖値はこまめに検査することが必要です。3-5日に1度は血糖値を測定することが必要です。

膵炎と診断された患者にはトルリシティは禁忌です。

※ビデュリオンペンとの違い

週に1回という点は共通です。デバイスの大きさ、針の取り付けに違いがあります。

ビデュュリオンペンは取り付けが必要ですがトルリシティは取り付けは不要です。あらかじめ本体に針が格納されています。針の太さがビデュリオンペンは23Gと太く痛いですがトルリシティは29Gで、ビデュリオンペンに比べ細く、ほとんど痛くありません。皮膚の硬結がビデュリオンペンでは報告多数に対してトルリシティは薬が皮下にとどまらないので硬結がおこりづらいです。内因性のGLP-1は8位のアミノ酸がアラニンですが、トルリシティはアラニンをグリシンに置換しているためDPP-Ⅳとの結合および分解が抑制されるため、血中での安定性が向上しました。上記がリンパ球の中で起こるため硬結ができずに効果が出ます。

トルリシティの投与の仕方は週1回朝昼夕、食前でも食後でも注射可能です。デバイスは1回使いきりです。そのため打ち損じたら、損じた分は自費になります。ただ、失敗した場合、今回の投与により体内に入った薬液の量がわからないため、打ち直しはしなで下さい。次回の注射までお待ち下さい。

作用機序

トルリシティは膵β細胞のGLP-1受容体に結合し、細胞内のcAMP濃度を上昇させ、グルコース濃度依存的にインスリンを分泌を亢進します。1週間以内に下痢、嘔吐や風邪などで食事もジュースも飲めない状態では低血糖をおこす危険があります。胃腸障害の患者、膵炎の既往のある患者、SU薬、速効型インスリン分泌促進薬またはインスリン投与中の患者、高齢者、栄養状態不良、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足、激しい筋肉運動、過度のアルコール摂取患者には慎重投与です。要するに、トルリシティの適応は、規則的に1日3回食事をとり、調子をくずすことなく、下痢・嘔吐や風邪などで食事がとれないということがない患者で過度のアルコール摂取することなく、激しい筋肉運動をしない患者が適応です。

トルリシティを打ち忘れた場合、その日から,次の注射まで3日以上あれば直ちに注射します。次の注射まで3日未満の場合は、注射せずに通常通り、先週と同じ曜日に注射します。

トルリシティは腎機能障害患者への使用制限はありません。慎重投与という文献もありません。理由は

1)海外臨床薬理試験において、トルリシティ1.5mgを単回皮下注射した試験において、薬物動態および安全性において、臨床的に問題となる腎機能障害の影響が認められなかったこと。

2)国内第三相試験における腎機能の程度別部分集団解析の結果、有害事象の発現割合および低血糖発現に関してベースラインの腎機能の程度別で大きな違いがなかったこと。

※1.5mgは海外承認容量です。国内では適応外です。トルリシティは0.75mgを週1回皮下注射です。

国内第三相試験における腎機能障害の除外基準は、ビグアナイド薬の併用時と非併用時に分けて設定されました。

★ビグアナイド非併用時

クレアチニンクリアランスが30ml分未満の患者を除外しました。

★ビグアナイド併用時

血清中Cr濃度が男性1.5mgdl以上、女性で1.4mgdl以上である患者、またはクレアチニンクリアランスが60ml分未満である患者を除外しています。

当クリニックでは、インスリン、ビクトーザ、リキスミア療法、トルリシティ療法にも対応しています。

●骨に秘められた、スーパーホルモン:オステオカルシン      2013年5月1日

骨粗鬆症の治療をすると、血糖値、A1cが下がる。
骨髄には血管が豊富。この血管が膵臓と関係する。骨にあるオステオカルシンは
膵臓の働きを活発にしてインスリンが働きやすくする:インスリン抵抗性を改善する。オステオカルシンは膵臓だけではなく、各種、臓器の働きを活発にする。
脳に直接作用すると、認知機能を良好にして認知症の予防になる。
血管に作用すると、動脈硬化を予防する。腸に作用すると、糖の吸収をゆっくりとする。男性生殖器に作用すると、男性ホルモンの分泌がupする。肺・胃に対する作用はまだ、不明。
骨密度とオステオカルシンの分泌とは平行しない。骨密度が正常でもオステオカルシンが低下している事もある。
骨を刺激するとオステオカルシンが増加する。1日30回、1週間後、オステオカルシンが倍近く増加しA1cが低下する。骨を刺激する運動とは踵落とし:両足をあげ、踵を上げてから、下げるという機械刺激。踵落としをすると、骨密度も上がる。
骨はホルモン、生理活性物質を分泌する内分泌臓器である。
やり過ぎはダメ、7g:525kgの負荷をかけると、オステオカルシンは減少する。

●SGLT2阻害薬という血糖降下剤     2013年1月1日

新しくSGLT2阻害薬という血糖降下剤が出ました。(^◇^)
SGLTはナトリウム勾配を利用してナトリウムとグルコースを同時に細胞内に輸送する蛋白である。
SGLT2があるからには1,2,3,4、・・6アイソホームが存在するはずで、現段階でわかっているのはSGLT1~SGLT6までである。腎近位尿細管にはSGLT1と2が発現している。
近位尿細管で吸収されるグルコースの約90%はSGLT2を介して輸送される。そこでSGLT2を阻害してやればグルコースが再吸収されず尿中に捨てられて、血中の糖濃度が下がる。そこで開発されたのがSGLT2阻害薬である。SGLT1はグルコース親和性が高いが輸送容量は小さく、SGLT2が吸収できなかったグルコースを輸送する。
SGLT1は小腸にも発現しており、SGLT1を阻害すると小腸からの糖の吸収をおさえるが、SGLT1阻害薬は重大な副作用として致死的な下痢があるためSGLT1阻害薬は開発されなかった。
現在発売中のSGLT2阻害薬はスーグラとフォシーガとアプルウェイである。
フォシーガは副作用として0.1%だが膀胱癌と乳癌がおこりえる。
スーグラは発癌性は人では治験していないが、ラットの実験で褐色細胞腫が発生する頻度が高まる。

SGLT2は尿中に糖をすてるわけだから、膀胱炎や性器感染をおこしやすく、尿の浸透圧が高まって脱水をおこしやすく、頻繁に水分を補給しなければならない。発癌性については、いずれも今後の経過をみないとわからない。
その他に、ルセフィ、デベルザ、カナグル、ジャディアンスというSGLT2阻害薬が発売されている。SGLT2にもっとも選択性が高いのはアプルウェイとされている。

この系統の薬剤は、糖を尿中に捨てるのでエネルギー源として糖が使われず、脂肪や体蛋白が使われると考えられる。脂肪が使われ、脂肪分解の亢進が起こると体内にケトンがたまりケトアシードシスを招く危険が高まる。また、体蛋白が使われると体蛋白が崩壊されてサルコペニアを来す危険が高まる。この薬剤で体重減少が起こるが、これが脱水のためか上記のためかわかっておらず、また脱水のため脳梗塞を引き起こし死亡例も報告されている。この系統の薬剤を使う時は慎重に考えなければならない。

●トレシーバという新しい持効型インスリンがでました。     2014年4月1日

トレシーバという新しい持効型インスリンがでました。従来のランタスは皮下にとどまるためバラツキが出て、体調や温度により効果にバラツキがでます。皮下のpH7.4で等電点沈殿をおこし、徐々に溶解・吸収されるためです。効果持続は24時間のため24時間経つと、血中濃度が下がってしまい、血糖が上昇する可能性があります。

レベミルは作用時間が24時間もたず、1日に2回打たなければならないケースもあります。持効型といっても山、谷があり、血中濃度が時間が経つにつれ低下していきます。トレシーバはこの2つを改善したもので、効果の持続が42時間のため24時間経っても、血中濃度は一定に保たれ、保たれている間にトレシーバを追加するので、血糖の上昇を抑えられます。トレシーバの実際の効果の持続は42時間以上で、42時間で臨床試験を中止しています。トレシーバはリキスミアとの併用もビクトーザとの併用も可能です。ビクトーザの適応が拡大しトレシーバとの併用が認められる様になりました。ビクトーザはトレシーバのみならず、すべての血糖降下薬、すべてのインスリンと併用可能になりました。

トレシーバフレックスタッチペンですと、薬液とペンが一体となっているため高齢者でも使いやすいです。トレシーバペンフィルは薬液をペンにセットしなければなりません。(^◇^)

トレシーバはいずれのインスリンとの併用も認められていますが、トレシーバは空腹時血糖を下げる薬剤であるため、速効型もしくは超速効型インスリンとの併用が望まれます。(^_-)-☆

mama妊娠中のインスリンは、胎児危険度分類で、レベミル(持効型)、ノボラピッドフレックスタッチペン(超速効型)、ヒューマログ(超速効型)は使用可能。ヒトインスリン(ノボリンR、ノボリンN)も使用可能。

ランタス、ランタスXR、トレシーバ(持効型)、アピドラ(超速効型)は禁忌です。これらのインスリンは妊婦を対象にした前向き試験を行っていない為です。

●ランタスXRという新しい持効型インスリンがでました。     2014年4月1日

ランタスXRは「持続的な溶解」を意味します。
Extended   release    :        徐々に   放つ

ランタスXRは持効型インスリンなので併用可能なインスリンは超速効型と速効型インスリンです。混合型インスリンとの併用は臨床試験を行っておらず、勧められません。

注射時刻は1日1回、毎日一定とします。どんなインスリンでもそうである様に、ランタスXRにも多少のピークがあります。ピークがなければ血糖値は下がりません。トレシーバとは作用時間が異なり、トレシーバは42時間超なのに比べランタスXRは36時間以上だが36時間で臨床試験を中止しています。

GLP-1作動薬との併用はリキスミア、ビクトーザ、トルリシティとは併用可能ですが、バイエッタ、ビデュリオンペンとは併用不可能です。

血糖降下薬との併用はインスリンとは併用不可能な血糖降下薬は併用不可能です。アマリール、α-GI,

DPPⅣ-阻害薬以外は併用不可能です。

腎機能障害の患者には慎重投与です。ランタスXRのみならず、すべてのインスリンは腎機能障害の患者には慎重投与です。

ランタスXRはランタスを3倍に濃縮してあります。例えば、ランタスは1単位が0.01mlなのでランタス10単位だと0.01mlの10倍の0.1mlが必要ですがランタスXRは1.5mlで450単位含まれていますので、1mlで300単位です。0.0033mlが1単位で10単位だと0.033mlでよい。量がランタスXRの方がランタスより少なくて済みます。ランタスXRとランタスは基本的には同じです。ランタスXRは濃度を上げて作用時間を伸ばしているだけです。

また、ランタスXRは、ランタスと同様に、皮下注射後、pH7.4で速やかに等電点沈殿を起こします。その結果、ゆっくり溶解しながら、全身に回っていきます。これはランタスと同じ機序です。等電点沈殿を起こすことにより、溶解がゆっくりになります。表面積がランタスXRの方がランタスよりも小さいため、より溶解速度が低下してゆっくり作用する様になります。

ランタスXRとトレシーバとの違いは作用時間の違いのみです。

●ライゾデグという新しい配合注のインスリンがでました。    2015年4月1日

ライゾデグはノボラピッド(超速効型)30%、トレシーバ(持効型)70%が配合されているインスリン製剤です。

名前の由来は

ライゾ:Rise(ノボラピッドの上昇)、デグ:Degludec(トレシーバ)

併用可能なインスリンは、インスリンとの併用に関する規制はありません。

併用可能なGLP-1作動薬は、ビクトーザ、トルリシティは可能。リキスミアは中間型・持効型インスリンとの併用は可能のためグレー。

併用可能な血糖降下薬はα-GI、アマリール、DPPⅣ阻害薬(マリゼブ、ザファテック以外)は可能。

使用方法は1日1回~2回を主たる食事の直前に投与。

ランタス、レベミル、ランタスXR、トレシーバなどの持効型インスリンとの違い

ライゾデグは持効型インスリンと超速効型インスリンが配合されているため、空腹時血糖値と食後血糖値を同時に改善できる。

ライゾデグが他のインスリンと比べ秀でているところ

・持効型インスリンとの違い:超速効型インスリンが配合されていること。

・混合型インスリンとの違い:中間型インスリンではなく、持続時間が長く作用動態にピークがほとんどない持効型インスリンのトレシーバになっていることから、血糖コントロールのために単位数を増量した際の低血糖リスク軽減が期待できること。

また、懸濁操作が不要になったため患者の手技ストレスが軽減されます。

 腎機能障害患者には慎重投与。※重篤な肝または腎機能障害。下垂体機能不全または副腎機能不全などは慎重投与となっていますが、他のインスリン製剤と同様です。

作用機序

インスリン製剤はインスリンが溶液にとけています。溶液とインスリンのバランスによって製剤内でそれぞれのインスリンが存在しています。ノボラピッドはインスリンアスパルトが皮下注射されるとすぐにヘキサマー(六量体)からモノマー(単量体)に解離し、循環血中に移行します。トレシーバは皮下投与後分子量の大きなマルチヘキサマーを形成するため、すぐには循環血中に移行せず、皮下にとどまる時間が長いため、作用が26時間以上(国内試験より)、もしくは42時間(海外試験より)持続します。

ピークは何時間後か?

ノボラピッドとトレシーバがそれぞれ別の作用を示しますので、ノボラピッドは30~60分にピークがあり約4時間後には効果が消失します。トレシーバは明確なピークはありません(第三相臨床試験)が、厳密に言うと12時間後程に多少のピークはあります。

ライゾデグ単剤での治療も可能。

1日2回投与の際、朝と夕の単位数が違ってもいいか?

ノボラピッド30ミックスを投与の際にも血糖値をみながら、単位数を変更するので同様の考え方でよい。

何と併用すると低血糖をおこしやすいか?

特にないが、ライゾデグは超速効型インスリンが配合されているので食が必ずとれるタイミングに投与すること。

どういう患者が適切か?

BOT:Basal Oral Supported Therapy(持効型インスリン+経口血糖降下薬)からの治療強化

・複数回の注射が困難な患者、BOT治療も食後血糖値が高い患者

・混合製剤からの切り替え

懸濁操作がうまくできない、面倒に感じている患者、低血糖を懸念し単位数が増量できない患者

※夕食に炭水化物を食べない患者、あるいは1日3回、食事をとらない患者はライゾデグはすすめられない。

 

●糖負荷試験(75gOGTT)       1987年1月1日

家族に糖尿病の方がいる、最近体重が増加して甘い物をよく食べる、運動不足であるなどで糖尿病が心配という方におすすめです。

★この検査で何がわかるか
糖尿病か、正常か、糖尿病ではないが正常ともいえない糖尿病境界型かがわかります。糖尿病境界型のうちでつかまえて、食事療法、運動療法を行なえば糖尿病にならずにすみます。

★検査の方法
検査前日は、夜9時までに夕食をすませ、その後は水以外は飲水・飲食は禁止です。朝9時30分までに来院して頂き、まず採血・採尿をします。その後、甘いサイダーの様な飲み物を飲んで頂きます。その後、30分、1時間、2時間後に採血・採尿をします。検査中は水以外は飲水禁止です。食べ物もつまみ食いも禁止です。

降圧剤やどうしても内服しなければならない薬を朝内服している方は水で内服してください。ただし、糖尿病の血糖降下剤は内服禁止です。朝食をとりませんので低血糖をおこすことがあるからです。詳しくはクリニックまでお問い合わせ下さい。

日曜日は予約のみとさせて頂きます。

 

●【夏は特に要注意!】スポーツドリンクの飲みすぎと糖尿病のリスク    2014年8月1日

夏になると、こまめに水分を補給とる人もだいぶ増えてきました。
これはとっても大事なことです。
そして、こまめに水分補給、というのは、医者も勧めている正しい知識です。

しかし、「スポーツドリンクを飲みすぎるのは危険!!」ということも知ってください。

スポーツドリンクに限らず、炭酸ドリンクやジュースなど、いわゆる「清涼飲料水」と言われる飲み物です。
一般に、これらの清涼飲料水ペットボトル1本あたり角砂糖が平均10~15個前後含まれているとされています。

「ペットボトル症候群」と言って、スポーツドリンクやジュースの飲み過ぎで糖分過剰摂取により、糖尿病になることがあります。
これは、10代20代など若い人にも例外なく糖尿病の症状が起こります

糖分を取りすぎて、血糖値があがり、のどが渇く。そしてまた飲む。
悪循環の始まりです。

「スポーツドリンクを飲んだら、のどが渇いた」
「ジュースを飲んだら、のどが渇いた」という経験ありませんでしょうか。
これはある意味、カラダが危険を教えてくれているサインです。

のどが渇いた時には、水やお茶、
汗をかいて塩分が不足しているときは、ちょっと塩を入れた塩水や、梅のアメをなめながらお茶などがいいでしょう。
ジュースやスポーツドリンクは、飲み過ぎには十分ご注意を。

万が一、これらの飲料水の飲み過ぎで、のどが渇いたりトイレに頻回に通う様なら糖尿病の検査を一度しておきましょう。

 

●朝食を抜くと血糖値があがる?      2014年8月1日

朝食を抜くと、お昼に食べた時に身体がイッキにエネルギーを吸収しようとするので
血糖値が急にあがります。
糖尿病にとってよくない可能性もあります。
軽めの食事でもいいので、朝はカラダにエネルギーを与えてあげましょう☆
バナナやヨーグルトなどもオススメです。

 

●血糖値スパイク     2013年5月1日

空腹時には血糖値は正常でも食後血糖値が急上昇するものを言います。

食後1時間の血糖値が140を超えたら血糖値スパイクです。血糖値スパイクを放置すると、急に心筋梗塞・脳梗塞を起こし認知症・各種癌を引き起こします。正常な人より2倍発症リスクが高まります。検診では空腹で血糖値を測定するので発見できません。甘い物が好き、体重が増えた、運動不足、食後の眠気などがあったら病院を受診して血糖値の検査をしましょう。

血糖値スパイクの予防法は炭水化物を食べる前に、肉を食べる、そうすると、消化管からインクレチンというホルモンが分泌され、消化管運動が緩徐になり、血糖値の急な上昇が抑えられます。他に、風呂上りに軽いストレッチをやる、エレベーターは使わず、階段を使うなど常日頃から軽い運動をすることです。2015年

2月3日

3ヶ月前、糖尿病の透析の技士が初診で逃げて来た。「透析ができるということは糖尿病をみる医師がいるということよね。何故、自分の病院で診てもらわないの?自分の病院なら無料だし、予約を取って、電車乗ってくることないよね?」と聞いたら、彼は「自分のところは・・・・・・」と答えた。採血・採尿して、次回の予約をとった。かえってきた検査データをみたら、すでに、尿蛋白が2+。彼に「わかってるね」と言って、注射の導入をスムースに施行した。3回で尿蛋白が消えた。血糖値もすごーくよくなった。

最近は彼と笑顔で冗談を言うようになった。彼に「透析ができるんだもの。あわよくば、腎症を悪くして、透析にした方が儲かるよね。病院だもの、具合悪くなったら入院させればいいよね。病院だもの、死ぬことあるよね。はい、ご臨終です、と言って死亡診断を書けばいいよね。葬儀屋と結託していれば、バックマージンが入ってもうかるよね。」と言ったら、彼は笑いだした。   2017年6月30日

ある、後期高齢の糖尿病の患者が「先生はこわいですね」というので、「じゃー優しい、ナデナデしてくれるところに行ったら」と答えた。開業前、紹介会社の76歳のやり手のおばあちゃんが、千葉の病院からオッファーがあったと、病院で医師を探していると、話しをもってきた。どういう病院と聞いたら、院長が外科で、院長・理事長を兼任していて、いくつか年うえ。最近その病院を買い取ったというので、まだ、履歴書は渡さないで、理事長と病院を調べてといっておいた。院長は岐阜医大の卒業。「見学させて」と頼んだ。紹介会社のおばあちゃんと、一緒に見学に行った。履歴書は、まだ渡さないで、と言っておいた。院長は外来中であった。患者があいた合間に外来に入った。紹介会社は、私を院長に紹介すると、かえっていった。院長の外来についた。患者の膝に関節注射をしたので、私がけげんそうにしていたら、院長は「整形の先生がope中だから自分でやった」といった。病棟を見学したい、と言ったら、上の病棟に案内してくれた。内科医はいない。病棟は3階分あった。ひととおり見学して、外来に戻ったら、契約書を用意して、「パソコンを買ってあげる。図書費はいくらでもあげる。週4日で常勤扱いにしてくれる・・・・」と院長がいうので「もう少し、見学させて下さい」とお願いしたら、「明日、午前半日だけ糖尿病の外来がある。パートの先生が来る」というので「見学させて下さい」と言って帰った。翌日、朝、25-26歳くらいの若い、女医で子供を産んだばかり。旦那が医師で出張にだされるから、ついていくので、「今日が最後」と予約の患者に説明していた。患者は「先生がいなくなると心細い・さみしい・先生、お子さんが小さくて大変ね・・・・」と日常会話だけ、ひょっとカルテをみたら、血糖値400~600、A1c16、17・・・・。血糖コントロールのことはその女医は何も言わない。ただ、にこっと笑顔。そこの病院も透析をまわしている。院長は外科だから、糖尿病のことは何もわからない。患者が検査してくれて、検査料金はらってくれて、薬代をおいていってくれればそれでいい。若い女医もアルバイトのお金をもらえればいい。あとは、上記と同じことをその後期高齢の糖尿病の患者に話した。私のように、「透析にすまい。尿蛋白をだすまい。めくらにすまい。下肢切断にすまい・・・・と一生懸命悪者になって言ってくれる医師はいない。」と言ったら、その後期高齢の患者は「ありがたい」と言って頭を下げた。その病院は断った。

                      2017年6月30日

もう3年前、開院して1年くらいの時、近くの病院の糖尿病専門医から、「安定したから貴院でお願い」と初診の糖尿病の患者がきた。血糖値600、尿蛋白じゃぼじゃぼ、BUN・Crまで上昇していた。インスリンを変えて、食後2時間で血糖値300まで下げたら、低血糖を起こした。いかに長い間、血糖値600以上が続いたかという証拠。これで安定?今では、この患者は「血糖値600でよく生きているよなー」という。もう400は当たり前、まったく驚かない。また600、という感じ。2年前、日曜日、主婦が予約なく飛び込んできて糖尿病の検査をしてくれ、というので、1番最後まで待ってもらった。至急の血糖値は「Hi」で振り切れて測定不可能。5日後に食後2時間で来院するよう予約券を渡したが来なかった。かえってきた検査結果を見たら、血糖値800、A1c16.5。うちの患者は「死んでないの?よく生きているな」という。開院してまもなく来た男の患者・乳癌をopeして、リンパ節郭清を施行。片腕が像のようにむくんでいた。血圧250/120。血糖値900。うちでは診られないから、となりの綾瀬循環器に紹介すると言ったら、「あそこだけはイヤだ」と患者が言ったが仕方ない。紹介状を書いた。血糖値ってどこまで上がるのか。清原が1500と言っていた。ノボのMRにA1cっていくつまで上がるの?と聞いたら、「僕は16までです」と答えた。

                        2017年6月30日

50代・60歳・65歳の男の糖尿病の患者は妻と一緒でないと受診できない。「いいですか、奥さん、奥さんが主治医ですよ。私は主治医を助けるだけ。食事を作るのも奥さん、車椅子・鼻からチューブ・おむつを介護するのも奥さん、失明・下肢切断・透析になれば、大学病院は朝6時に家を出て、夜12時に帰宅。これを週3日やるのよ。買い物にも行けないわよ。」と言う。妻が必死になってノートをとる、予約票を受け取るのも妻、旦那はボーっとしている。会計を済ますのも妻。「奥さん、旦那さんを教育した方がいいですよ」と帰りぎわに伝える。77歳の男のインスリン打ちの初診の患者に至っては、妻はドアの外にいて、中に入って来ない。「77歳、人生の大先輩。現在の自分は過去の自分の結果、将来の自分は現在の自分ぼ結果、自分の人生、自分が責任を持つ」と77歳の男の患者に言うと、「そんなこと言わないでくれ~」と言う。「食事していないから、あす、食後2時間で来なさい、名前と電話番号だけ書いて下さい」とメモとペンを渡しても書けない。「奥さん、入って来て下さい」と声をかける。妻が電話番号と名前を書く。妻に「いいですか、奥さんが主治医ですよ。・・・・・・」と上記と同じことを言いかけると、妻は「無理」と言う。「主治医が無理なら、手助けのしようがないですね。一応予約だけ取っておきます」と言って、帰った。翌朝、妻から「やはり、、無理」と電話があった。日本の男、どうした!?      2017年7月16日

私の母は私が5歳になると包丁を持たせてくれた。近所の人が手を切ったら危ないと母に忠告していた。母は「1度や2度、手を切れば、自分で注意するようになる。何もダメ、カニもダメとやらせなかったら、何もできない」と無視し、包丁を持たせてくれた。案のじょう、おもちを切っているときに指にグサっと歯が行った。血液が噴き出した。母は応急処置だけして、「1人で外科医に行ってきなさい」と保険証とお金を渡した。

バスの停留所4個のところに外科の開業医がいた。すごーくこわい先生で泣くと怒る。指先は神経が沢山走っていて麻酔するも縫うも痛いのは同じ。外科医は麻酔もせずに指を2針縫った。痛みをぐっとこらえて泣かなかった。指はまだズキズキしていたが、また、4個停留所を歩いて帰宅した。母は「縫ってきた?」と一言で終わり。抜糸も勿論1人でまたとぼとぼ歩いて外科医に行った。縫う時ほどではなかったが、やはり痛かった。でも泣かずに我慢した。これを本当の「優しさ」という。日本人は本当の「優しさ」を知らない。日本人は「愛」と「恋」の違いも知らない。「神の愛」「親の愛」はあるが、「神の恋」「親の恋」はない。

よく「愛しているから結婚する」というが、「結婚する」ということは「神と契約を結ぶ」ということだから「離婚する」は本当はあり得ないことだ。しかし、今、2秒に1組の夫婦が離婚しているという。日本の女は旦那が浮気すると、「慰謝料・養育費・・・・」とすぐお金の話しになる。アメリカの女は旦那が浮気すると、「I was stupid」と反省してシングルマザーになって自分で働いて子供を育てる。この違いは何なのか?

「愛する」ということは相手が幸福になことを祈るということだから、旦那が浮気しても、旦那の幸せを考えるのが、「愛する」ということなのに、日本人はそれを知らない。         2017年(H29)年7月16日

 

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